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薬剤師 研修プログラム

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症例検討会(ハイブリッド形式で開催)

年に数回長崎県内の感染対策向上加算施設の薬剤師さんが参加。其々の施設より症例提示してもらい、症例検討を行う。薬剤師さんの疑問について解説しています。

ある日の症例検討会より

1例目は発熱、悪心、嘔吐、喘鳴で救急搬送され、Enterococcus raffinosus菌血症を来していた症例でした。搬送時体温40.1℃、脈拍141/分、血圧130/60mmHg、呼吸数28回/分、意識レベルJCS-Iでした。肝胆道系酵素の逸脱を認め、抗菌薬治療が開始されました。ご高齢でもあり、侵襲的な検査、治療は行なうことはありませんでしたが、重症化せずに改善したそうです。血液培養より上記腸球菌が分離されたため、この菌の臨床例について説明させていただきました。腸球菌の中でもE.faecalis、E.faecium、E.aviumなどと比較してマイナーではありますが、胆道系疾患合併の方に菌血症を認めることが多いことが報告されています。ペニシリンへの感受性も決して良くはないことが報告されています。(European Journal of Clinical Microbiology & Infectious Diseases 2022;41:415-420) 今回の患者さんも胆石合併を認めており、それが菌血症の一因になったことが示唆されました。
開催日については、SNSやホームページ新着情報で案内致します。