教育担当者が大切にしていること Vol.2

"感染症内科・総合診療科病棟 教育担当副看護師長"
"小佐々 昌代"
基本の正しい知識や技術を伝えることを大切にしています
私が勤務する部署は、感染症内科と総合診療科の専門病棟です。一般病床16床、結核病床6床、一類感染症病床2床あり、SFTSやHIV、結核などの感染症や原因不明の発熱等、様々な症状がある患者の受け入れを行っています。 一類感染症病床を保有しているため、エボラ出血熱等の一類感染症患者の受け入れも想定して、感染制御教育センターの指導のもと、毎年繰り返し訓練を行っています。COVID-19発生時にはその訓練の成果を活かし、発生初期から対応にあたり、第一線で患者対応を行いました。COVID-19は未知のウイルスであったため、患者対応では不安も多くありました。しかし、COVID-19患者対応を経験したことで、感染症を正しく怖がる、感染症対策を決められた通りに正しく行っていれば感染の伝播は防げることを身をもって学ぶことができました。

そのような経験から、私は教育担当者として、新人看護師には基本の正しい知識や技術を学べるように、マニュアルをみること、根拠を考えることをしっかりと伝えるようにしています。基本を理解することで、その先の応用に繋がり、変化にも対応できるようになると思うからです。命を扱う現場だからこそ、自分自身の行動が患者の安全に繋がっているかを意識しながら行動する重要性を伝えて行きたいと思っています。
教育担当者は、実地指導者と情報交換しながら、病棟全体で新人教育が円滑に行えるように環境を整える役割を担っています。私は教育担当者として、新人看護師のよりよい教育環境を整えるために、実地指導者と日々コミュニケーションをとりながら、新人看護師の適応状況を把握し、お互いが気づいたことや、より円滑に教育するための関わり方などについて情報交換するようにしています。
新人看護師は毎日緊張の連続で、気持ちが張り詰めています。その中で、新人看護師が困っていることや悩みを早めにキャッチして、手を差し伸べることができる環境作りを目指しています。そのためにも新人看護師には頑張っていることや出来ていることをできる限り伝えるようにしています。新人看護師が頑張っていることを病棟のスタッフはちゃんと見ていること、気にかけていることを言葉にして伝えることで、やる気に繋がり、自信をもって仕事ができるようになってほしいと思います。
私自身、教育担当者として2年目のため、看護師長や病棟スタッフに支えてもらっている部分が大きく自分の未熟さを感じることも多くありますが、新人看護師が成長している姿を見せてもらいながら、自分も成長できるように一緒に頑張っていきたいと思います。





